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2015.10.01 大田垣 成俊
驚きの白さ。

 

 

出会ったのは3月初頭。

 

 

グレー色の髪をした方で、「髪を真っ白にしたい」というオーダー。

 

 

話を聞いていると、今までは「ブリーチした髪に青を入れて、色が抜けたら白に近付く」という話でしていたらしく、

 

 

どうやら、青さが抜けて、グレーが残ってしまったようです。

 

 

 

僕は、結構、アシスタント時代にクリエイションやら、その手伝いやらで、変わったカラーもしていたし、

 

営業でも、自分のお客様じゃなくても、頭の中で薬剤の配合は常に予想し、実際にスタイリストがした薬剤のレシピで答え合わせをし、

 

「この色を少し混ぜるのは、何故なんですか?」とか、結構質問していた…と思う。(笑)

 

 

 

 

やってて良かった…と心底思いました(笑)

 

 

 

毛先に残ってしまっているグレーは、可能な限り抜かせてもらい(傷むけど)、

 

 

持っている知識で白っぽく染め上げてきました。

 

 

通常なら黒髪に対してブリーチを2~3回ほどし、極限まで明るく染めます。(それでもやや黄色い)

 

シャンプーでブリーチを落とした後、超薄めた紫を入れる。

 

 

 

まぁ、これが定石。

 

 

最初は定石どおりしたのですが、

 

どうやらお店で使っている紫が、少し赤寄りの紫だということが分かり、

 

 

超薄めた紫に、赤みを消す緑を超薄めて入れてみたところ、

 

 

 

さらに白く。

 

 

そしてさらに、欲張って考えたところ、「赤とか緑って、結構、色としての主張が強いよなぁ」

 

 

「少し青を入れて、モノトーンの領域に近づけた状態で彩度をコントロールできたら、もっと安定するかもしれない」

 

 

 

来店の度に試行錯誤をしながら、先日、たどり着いた白さがこちら。

 

 

2015-10-01 09.31.01

 

 

 

こ・・・これは・・・・・・・・・・・!!

 

 

割と極限なんじゃないか??

 

 

 

まぁ、ダメージはありますけど…。

 

 

 

毎月来てくださるのですが、実は3回目のご来店以降は、ブリーチ1回+オンカラーしかしていません

 

 

根元はやや黄色いですが、連続ブリーチで頭皮や髪に負担をかけたくはないので、

 

とりあえず、「伸びた黒いところ」と、「1度ブリーチして黄色くなっている、前回は根元だった部分」までを一緒に塗布。

 

 

 

前者は黄色い状態でいったん打ち止め。

 

後者はこれで2回ブリーチしたことになり、白くなる条件を満たしてくれます。

 

 

 

いやぁ。でも、もっと試行錯誤はしていきます(笑)

 

 

 

んで、これを以て後輩たちにも伝えたいのは、「思考停止はするな」ということ。成長を妨げます。

 

 

いかに自分を、客観的に、俯瞰的に見るか。分析するか。どうしてこうなった。どうしたら修正できるか。

 

もしかしたらこうすれば…。試しにやってみよう…。

 

 

そんなことを考えながら技術に臨むべき。

 

 

人間のやることなんて、理屈に合わないことは起きないですからね。

 

 

たまたま出来たことを、狙ってできるようにならないと、上手くなったとはいえない。

 

 

狙ってできるようになるには、自分なりの答えを出すしかないんですよね。

 

 

 

 

 

もう少し薬を優しくして、クオリティを落とさずにここまで白くできないか。それが次の課題です。

 

放置タイムはどうか。塗布量はどうか。使う薬剤のアルカリの多さはどうか。

 

 

もう、自分の仮の答えは出ています。

 

まだまだ満足していません!!